社会人基礎力の概念とは?

社会人基礎力の概念とは?

社会人基礎力概念について説明します。読者対象は、社会人基礎力の能力の全体像について知りたい方です。どのような概念であるか、5つのポイントに分けて詳しく説明しています。

社会人基礎力の、概念を知る意味とは?

「社会人基礎力ってどのような概念だろうか?」と疑問を持たれる方は多いと思います。言葉から受ける印象としては、「社会人が持つべき基礎力」のことであることが分かるでしょう。基本的な力ですから、これが無いと社会で困ることが想像できます。

つまり、概念を一言でいえば「社会人基礎力とは社会人が持つべき必須の能力です!」と言えると思います。しかし、一言だけではすべてを説明しきれません。あまりにも抽象的で、結局何も説明していないですからね。

そこで、5つのポイントに分けて社会人基礎力の概念を具体的に説明していきましょう。

社会人基礎力の概念、5つのポイント!

それでは、社会人基礎力の概念を説明します。能力の全体像を5つのポイントに分けましたので、しっかりと目を通してください。

社会人基礎力とは「厳しい社会を生き抜くための力」

まず、社会人基礎力の最も基本的な概念は「厳しい社会を生き抜くための力」ですので、そこは確実に押さえておきましょう。元々、社会人基礎力が提唱されたのは、若者がすぐに仕事を辞めてしまうのを何とかしたいというのが発端です。

つまり、若い人が早期離職してしまうのは、「社会人基礎力が弱いために厳しい社会に潰されてしまうのだ」と経済産業省が考えたのです。若年者の早期離職には様々な理由があるわけですが、「基礎が無いから耐えられなかったんだろうな」と思えるところはあります。

したがって、社会人基礎力といって真っ先に思い浮かべるべき概念は、「厳しい社会を生き抜くための力」でしょう。

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社会人基礎力とは「仕事をする上で必要な能力」

続いて知っておきたい社会人基礎力の概念は、「仕事をする上で必要な能力」でしょう。というのも、社会人基礎力における社会人の定義が、就職している人だからです。どちらかというと、会社で働くサラリーマンを想定していると考えられます。

対象を社会人全般と考えてしまうと、どうしても適合しない部分が出てくるのです。働く人の中でも、特にサラリーマンのような勤め人が最もマッチしています。自営業者も働く人ではありますが、従業員として働く人が対象として合うようです。

したがって、社会人基礎力の概念としては「仕事をする上で必要な能力」というところを忘れてはいけないでしょう。

関連ページ:前に踏み出す力考え抜く力チームで働く力

社会人基礎力とは「コミュニケーション能力」

社会人基礎力には、「コミュニケーション能力」という概念もあります。先ほどからお話ししている通りサラリーマンを対象にしていますので、同僚や上司とのやり取りがあります。すると、コミュニケーションが図れるような能力が必要になります。

例えば、報連相(報告・連絡・相談)をしなくてはいけませんが、コミュニケーションが図れないとうまくできません。また、お客さんへの対応もしなくてはいけませんので、やはり社会人基礎力にはコミュニケーション能力が含まれるのです。

このように、社会人基礎力の概念には「コミュニケーション能力」も含めるべきでしょう。

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社会人基礎力とは「対人能力」

社会人基礎力には、「対人能力」という概念も存在します。コミュニケーション能力のところでもお話ししていますが、社会人になると人付き合いがありますので、人間関係の構築など人と人の関わりについての能力が必要になります。

特に仕事においては、一つの仕事を複数人のチームで対応することがほとんどです。すると、どうしても人付き合いが発生しますが、決して相性が良い人達だけで構成されるわけではないでしょう。相性が良くない人の組み合わせもあり得ます。

なぜなら、仕事に対する能力に応じてチームが組まれるからです。端的に言って、あまり好きではない人ともうまく付き合わなくてはいけないですので、対人能力の高さが要求されるというわけなのです。

このように、社会人基礎力の概念には「対人能力」が欠かせないといえるでしょう。

対人能力には「空気を読む力」を含めてよいかもしれませんね。

関連ページ:チームで働く力

社会人基礎力とは「論理思考」

社会人基礎力には、「論理思考」という概念も外せません。なぜなら、問題解決のための「考える力」が能力として必要だからです。考えるということは、現状を正確に分析して問題点を明確にしたうえで、解決方法を論理的に導き出す必要があります。

今までお話ししてきて、社会人基礎力は仕事をする上で必要な能力であることを、既にご理解いただいていると思います。仕事とは課題を発見し、その解決策を見出すことだといえますので、そのために論理思考が必要になるのです。

したがって、社会人基礎力においては論理思考がきわめて重要になるのです。社会人基礎力の概念を説明するうえで、決して忘れてはいけないでしょう。

関連ページ:考え抜く力

まとめ

ここまで社会人基礎力の概念について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?

社会人基礎力の概念には、次の5つのポイントがありました。

  • 厳しい社会を生き抜くための力
  • 仕事をする上で必要な能力
  • コミュニケーション能力
  • 対人能力
  • 論理思考

これらから分かることは、仕事をする上で必要な能力をまとめたものであることでしょう。

社会人基礎力は主に、課題の解決能力と、対人能力に絞っていることが分かると思います。しかし、実際には経済やコスト意識といったお金のこと、対人関係では礼儀も大事ですので、これらについても補足が必要になると思われます。

多少不足している部分はあるものの、社会人基礎力を概念で見ていくと、仕事で必要な能力を確実にまとめていることがお分かりいただけたでしょう。

以上、社会人基礎力の概念について説明しました。
ご参考になれば幸いです。