社会人基礎力、チームで働く力とは?

社会人基礎力、チームで働く力とは?

社会人基礎力における3つの柱となる力、チームで働く力について説明します。読者対象は、チームで働く力について詳しく知りたい方です。どのような能力であるか、6つの構成要素について分かりやすく解説しています。

なぜ社会人基礎力の、チームで働く力が重要なのか?

厳しい社会を生き抜く力として、社会人基礎力が提唱されています。それは大きく3つの柱で構成されており、そのうちの一つがチームで働く力です。これは、「多様な人々とともに、目標に向けて協力する力。」と定義されています。

つまり、チームワークのことを指しています。グループ内の協調性だけでなく、見ず知らずの多様な人々とも繋がって、協力して働くことを目指しています。仕事は一人ではできない場合がほとんどですから、非常に重要な力だといえるでしょう。

そこで、具体的にどのような能力が必要になるのか見ていきましょう。

チームで働く力の、超重要6要素をご紹介!

社会人基礎力のチームで働く力は、『発信力』『傾聴力』『柔軟性』『状況把握力』『規律性』『ストレスコントロール力』の6要素で構成されていますので、この6つについてポイントをご紹介します。

発信力

ここでいう発信力とは、自分の意見を相手に対して分かりやすく伝える力のことを指しているので、コミュニケーションを図る際のテクニックであるともいえます。仕事はチームで行っていても、個人で行っていても、必ず相手がいます。

ブロガーやユーチューバーであっても、読み手や視聴者がいるので、必ず相手のことを考えて分かりやすく伝えなくてはいけませんね。したがって、仕事をするうえで必ず意識しなくてはいけないのが、発信力なんです。

なお、伝える相手がだれであろうと基本的には変わりません。仕事仲間であろうと、お客さんであろうと、分かりやすく伝えることに変わりはないからです。つまり発信力は、仕事を円滑に進めるためのコミュニケーション能力の一つといえるでしょう。

なお、対になる傾聴力とセットで考える必要があると思われます。

参考 社会人基礎力の発信力について、こちらで詳しく説明しています。

社会人基礎力の一つ、発信力について説明しました。社会人基礎力の発信力について知りたい方に適した内容です。この場合の発信力とは何かを説明しただけでなく、どうすれば身につくのかも解説しているからです。

傾聴力

ここでいう傾聴力とは、相手の話を聴いて考えを理解し、自分なりの意見を考えることです。もう少し具体的にいうと、相手がいろいろとたくさんの事柄を話した場合でも、その中から最も重要な部分を読み取るということです。

そして、その重要な部分について深く考えて、それに見合った答えを出します。つまり、相手の言いたいことや問題を把握し、何らかの答えを出すことがポイントです。また、相手が何を言いたいのか、自ら誘導して引き出すことも時には必要でしょう。

このように、傾聴力はコミュニケーション能力の一つで、やはり仕事を円滑に進めるために重要な力だといえるのではないでしょうか。

なお、対になる発信力とセットで考える必要があると思われます。

参考 社会人基礎力の傾聴力について、こちらで詳しく説明しています。

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柔軟性

ここでいう柔軟性とは、意見や立場の違いを理解して相手を尊重する(拒絶せず受け容れる)ということです。自分なりの意見を持つと、どうしても相手の意見を認めたくないとか、自分の意見の方が優れていると思ってしまいます。

しかし、実際には相手の意見の方が優れていたり、両者の意見をミックスすると、より完成度の高い考え方に進化することもあります。また、仕事を効率よく進めるためには、仲間同士が協力し合うことが大切です。つまり、相手を受け入れる必要があるわけです。

このように、チームワークを発揮するために、自分の考えに固執しすぎず相手を受け入れて認めることを柔軟性といいます。(融通が利かせられる柔らかい頭とも考えられますね)

参考 社会人基礎力の柔軟性について、こちらで詳しく説明しています。

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状況把握力

ここでいう状況把握力とは、自分と周りの人との関係や、自分と周りにある物事との関係性を理解する力のことです。自分が置かれている環境や立場を察知する能力でもありますので、いわゆる『空気を読む力』ともいえるでしょう。

つまり、いちいち誰かに説明を受けなくても、自分の力で今何がどうなっているのかを理解することです。また、何が求められているのかを把握することで、今必要とされていることを理解する力であるともいえますね。

このように、自分が今何をすべきかを察知することを状況把握力といいます。

参考 社会人基礎力の状況把握力について、こちらで詳しく説明しています。

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規律性

ここでいう規律性とは、社会のルールや人との約束を守る力のことなので、協調性をもって和を乱さないということになります。非常に分かりやすく言うと、『まじめ』ということになるでしょうか。最近の言葉では法令遵守も該当しますね。

自分勝手に行動すると、本人は満足かもしれませんが、多くの人が迷惑します。例えば、行列に割り込めば順番が早くなりますが、何時間も並んでいる多くの人の努力が無駄になり、反感を買いますよね。待ち合わせに遅れれば、友達は待ちくたびれて怒るでしょう。

このように、和を乱さず自分勝手な行動をしないことを規律性といいます。

参考 社会人基礎力の規律性について、こちらで詳しく説明しています。

社会人基礎力の一つ、規律性について説明しました。社会人基礎力の規律性について知りたい方に適した内容です。この場合の規律性とは何かを説明しただけでなく、どうすれば身につくのかも解説しているからです。

ストレスコントロール力

ここでいうストレスコントロール力とは、簡単にいうとストレスとどのように向き合うかということです。社会に出ると、どうしてもある程度のストレスはかかります。したがって、ストレスに潰されないようにする、考え方やテクニックが必要になるのです。

ストレスがゼロになることはまずありませんので、自分に降りかかるストレスと、どのように付き合っていくかが重要になります。つまり、ストレスは必ずあるものという前提で、最も自分の能力を出せる状態にすることをストレスコントロール力といいます。

参考 社会人基礎力のストレスコントロール力について、こちらで詳しく説明しています。

社会人基礎力の一つ、ストレスコントロール力について説明しました。ストレスコントロール力について知りたい方に適した内容です。内容の説明だけでなく、どうすれば身につくのかも詳しく解説しているからです。

上記6つの力はどのように関係するのか?

チームで働く力において、『発信力』『傾聴力』『柔軟性』『状況把握力』『規律性』『ストレスコントロール力』の6つの力はどのように関係するのでしょうか? それぞれの関係性について見ていきましょう。

複数の人がいるとお互いの意見を交換するために、必ずコミュニケーションを図る必要が出てきます。すると、「自分の意見を言い、相手の意見を聴き、時によっては相手の意見を受け入れる」必要がありますので、『発信力』『傾聴力』『柔軟性』が関係します。

また、仕事がはかどっている人や滞っている人を見極めてお互いに協力したり、場の雰囲気の良し悪しなどを読み取って人間関係を円滑にする必要もあります。そのような場面では『状況把握力』が関係します。

さらに、チームでは個々が勝手に行動するわけにはいきませんので、ルールを守る『規律性』が関係しますし、このような人間関係で受ける重圧に対して『ストレスコントロール力』が関係してきます。

このように、6つの力がうまく連携することで、チームで働く力が発揮されるわけです。

チームで働く力を伸ばすには?

では、チームで働く力を伸ばすには何をすべきなのでしょうか? まずすべきことは、「仕事は必ず複数人が関わるものである」ということの理解です。なぜなら、仕事は一人では完結できないからです。お互いが協力しなければ仕事は達成できません。

そのような事実からチームで働く力の重要性が分かったところで、ここまでご紹介した6つの力を伸ばすよう努力する必要があります。先にチームで働く力の重要性を理解していないと、各能力要素を伸ばす意味が分からなくなってしまうからです。

これら6つの力が伸びれば、おのずとチームで働く力も伸びてくるでしょう。

まとめ

ここまでチームで働く力についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

チームで働く力は、『発信力』『傾聴力』『柔軟性』『状況把握力』『規律性』『ストレスコントロール力』の6要素で構成されていました。これらの能力を伸ばすことで、チームで働く力を伸ばすことができるでしょう。

仕事は複数の人が関わるものなので、チームを意識することはとても重要です。それぞれがお互いに協力しないと仕事が完了しませんので、チームで働く力とは、そこをうまく調整する能力とも呼べるかもしれません。

なお、『チームで働く力』だけでは社会人として不十分ですので、『前に踏み出す力』や『考え抜く力』も重要であることを忘れないでください。

以上、社会人基礎力のチームで働く力について説明しました。